Googleメールのセキュリティが破られると、ほかのGoogleサービスまで影響が及びます。そのため、Googleメールのセキュリティ設定や診断は大切です。本記事では、そのセキュリティの設定方法や診断方法について説明していきます。
[RELATED_POSTS]Gmailのセキュリティ設定をしないと他サービスにも影響が及ぶ!?
Google社が提供する「Gmail」は、世界で最も人気のあるクラウド型メールサービスとして有名です。業務用のサービスとしてはより同社が提供する「Google Workspace」もありますが、Gmailを業務用として利用している企業も多くあります。
莫大なユーザー数を誇るGmailですが、利用者の多さはそれだけ「フィッシング詐欺や不正アクセスなどの標的になりやすい」というリスクへつながります。Gmailは優れたメールサービスですが、使い方を間違えるとセキュリティアクシデントを引き起こす危険性を含んでいるのです。
また、Gmailは、同社のほかのサービスや、サードパーティのアプリやサイトとも連携することが可能です。万が一、Gmailに不正アクセスを許してしまうと、ほかのサイトや、サービスにまで影響が及ぶ可能性もあります。
このような事態を防ぐためにも、2段階認証機能の設定や、パスワード管理の徹底、セキュリティ診断、といったGmailのセキュリティ対策を徹底する必要があります。
Gmailのセキュリティ対策
Gmailは世界を代表するアメリカのIT企業Googleが提供するサービスで、デフォルトの状態で強固なセキュリティが実装されています。複雑なパスワードを設定し、2段階認証機能を有効にすることで高いセキュリティ性を得られます。また、定期的なセキュリティ診断の実行、アカウントやパスワード管理の徹底も重要です。
2段階認証機能の利用
「2段階認証機能」とは、アカウントのセキュリティを強化するための仕組みです。通常のログインで必要な情報はユーザー名とパスワードだけですが、2段階認証ではパスワードに加えて、Googleから携帯端末に送られてきたコードを入力する必要があります。2段階認証を設定することでログインに必要な情報量が増えて複雑化するため、あらゆる文字列の組み合わせを総当たりするブルートフォースのような方法では、パスワードを不正に取得してもログインすることはできません。
Googleアカウントで2段階認証機能を有効にする方法は以下の通りです。
- Googleアカウントを開きます。
- ナビゲーションパネルで[セキュリティ]を選択します。この時点で本人確認をまだ行っていない場合は、本人確認を行う必要があります。
- [Googleへのログイン]で[2段階認証プロセス]>[使ってみる]を選択します。
- 画面の指示に沿って手順を完了します。
セキュリティ診断機能の利用
Googleが提供しているサービスの1つに「Googleセキュリティ診断」があります。これは利用しているGoogleアカウントにセキュリティ上の問題がないかチェックするサービスです。もし問題発生している場合には、Gmailアドレスか、再設定用に登録しているメールアドレスに通知されます。
ここでは主な4つの項目について確認しましょう。
お使いのデバイス
アカウントに紐づいているデバイスが表示されます。長時間使用していないデバイスがある場合などは安全のために削除することを促されます。
ログインと再設定
本人確認を行う方法を管理します。電話番号や再設定用メールアドレスを登録することで、セキュリティを高めることが可能です。
最近のセキュリティイベント
最近実行されたセキュリティイベントの履歴を閲覧できます。例えば、新しいデバイスからのアカウントへのアクセスなどが、ここに表示されます。
サードパーティによるアクセス
アカウントにアクセスすることを許可された外部アプリやサイトが表示されます。身に覚えがないアプリやサイトが許可されている場合は、アクセス権限を削除することも可能です。
これらの機能は、ユーザーの利用状況にあわせて問題の通知と改善を促してくれるので、必ずチェックしましょう。
ビジネス用メールアカウントの厳正な管理
Gmailはその利便性の高さからビジネスシーンで利用している企業も多くあります。しかし、業務用に使用しているGmailアカウントが不正アクセスを受けると、企業機密や社員の個人情報、さらには顧客情報などが漏えいする恐れも生じます。そこで、ビジネス用メールアカウントを厳正に管理することでセキュリティ強化を図りましょう。
具体的な対策としては、業務用Gmailアカウントを外部に漏らさないということが重要です。アカウント自体が知られていなければ、不正アクセスに遭う可能性も最小限にできます。プライベート用のアカウントと、業務用のアカウントは必ず分けるようにしてください。独自ドメインを使用して送信相手にGmailを使っていることを知られないようにすることも有効です。
セキュリティ診断機機能を使用して、不正利用の兆候がないか定期的に確認することも重要です。アクティビティに異常が見られた場合は、パスワードの変更、もしくはアカウントの削除といった対策を取る必要があります。
Googleアカウントの管理画面で、特定のサービスだけを利用できないようにすることも可能です。異常が発見されたアカウントではGmailを利用しないよう設定しましょう。
パスワード管理の徹底
パスワード管理の徹底は、セキュリティについて最も重要な、基本事項です。シンプルかつ有効な方法は、定期的なパスワード変更です。同じパスワードを使い続けると、セキュリティリスクは飛躍的に高まります。
また、自分の名前や誕生日、会社名や電話番号など、個人情報から推察されてしまう可能性があるパスワードは厳禁です。もちろん、預金通帳やクレジットカード、携帯電話やパソコンなどで同じパスワードを使い回すのも避けましょう。パスワードは基本的に、アルファベットの大文字と小文字、数字などを組み合わせて複雑化するほど強力です。なるべく単語としての意味を持たない文字列を使い、文字数も長ければ長いほど強力です。
パスワードの管理方法には大きく分けて2つあります。紙媒体での管理とデジタルデータでの管理です。
紙媒体での管理は、万が一パソコンやデータファイルが破損しても失われないというメリットがある一方で、紛失や紙の劣化による視認性の低下というデメリットが生じます。また、盗難されるリスクもあります。
逆にデジタルデータで管理する場合は、半永久的にデータを保管できるというメリットがあります。ただし、パソコンの破損によりデータが失われる危険性はあるため、HDDやクラウドなどに分散して保管するとより安全です。
まとめ
Googleメールは世界一有名なメールサービスといっても過言ではなく、そのセキュリティも非常に強固なものとなっています。しかし、強力なパスワードの設定や2段階認証機能などはユーザー側が任意で設定するものですので、利用する側のセキュリティ意識が問われます。業務でGmailを使う場合、高度なセキュリティ対策は必要不可欠です。この記事で紹介した方法をぜひ参考にしてください。
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