クラウドストレージサービスの需要が高まる中、世界で最も使われているものが「Box」です。本記事では、Boxの概要から基本的な操作方法、導入するメリット、おすすめの連携サービスについて解説します。コンテンツの保護を目的としたクラウドストレージサービスを探している企業は参考にしてみてください。
Box とは
「Box」は、クラウドストレージサービスの名称です。世界における導入企業はすでに10万社を越えており、「数あるクラウドストレージサービスの中で最も利用されているサービス」と言っても過言ではありません。
アメリカで発祥したものですが、現在は日本企業のニーズに合ったプランや日本語でのサポートも充実しつつあり、国内でも名だたる企業をはじめ、15,700社以上で導入されています。
「クラウドストレージサービス」と聞くと、少し難しく感じられるかもしれませんが、Boxの基本操作は至ってシンプルです。パソコンのスキルに自信がない人でも直感的に扱える点が特長で、幅広いシーンで活用されています。
Box の使い方
以下より、Boxの扱いやすさをイメージできるように、基本的な操作のポイントを解説します。
ファイルをアップロードする
ローカルで作成したファイルやフォルダを、Boxのクラウドストレージに保存したい場合は、画面右上にある「アップロード」をクリックします。そして、該当するファイルやフォルダを選択すれば完了です。
該当するファイルなどが複数ある場合は、コントロールキーですべて選択して、一気にアップロードできる点も便利です。
ファイルをダウンロードする
Boxのクラウドストレージ上にあるファイルやフォルダを、自分のパソコン(ローカル環境)にダウンロードしたい場合も、アップロードと同様に難しくありません。
まず、基本的には該当するファイルやフォルダを選択し、「ダウンロード」をクリックするだけです。一方、複数ある場合は、コントロールキーで必要なものを選びましょう。
なお、複数のファイルを保存する場合は圧縮され、zipファイルとしてまとめて保存されます。zipファイルを解凍すれば、個々のファイルを確認できます。
ファイルを共有する
通常、ローカル環境のファイルやフォルダを他のユーザーに共有したい場合、共有したいファイルやフォルダを探し、データをメールに添付して送信するなど手間がかかります。加えて、手間が多い分、添付ファイルや送信先を誤る可能性があり、情報漏洩のリスクを孕んでいます。
しかし、Boxであれば、ファイルやフォルダはローカルからクラウドストレージ上にアップロードするだけで、容易に共有を済ませられます。また、ファイルにはアクセス権限を付与できます。権限を付与されたユーザーは、その付与された範囲内で自由に閲覧したり編集したりできます。
共有方法には次の2つの方法があります。双方とも操作は非常にシンプルです。
まず、共有したいファイルまたはフォルダにユーザーを招待する方法です。共有ウィンドウから「ユーザーを招待」を選びましょう。名前あるいはメールアドレスを入力し、与えたい権限を決めて送信します。共有するとは言っても、「閲覧のみ」や「自由に編集可能」など、権限には幅があります。ユーザーを招待する方法では、こうした一人ひとりの権限をカスタマイズできる点がポイントです。
続いて、Box上のフォルダリンクを共有する方法です。共有したいファイルやフォルダを選択して共有ウィンドウを開くと、オリジナルのURLが表示されます。そのフォルダリンクをコピーして相手へ伝えます。
いずれの方法にしても、たったの数ステップで共有が可能なので、誰でも簡単に利用できます。
Box のメリット
Boxがこれほどまでに、多くの企業から支持されてきたことには理由があります。ここでは、他のサービスと一線を画す、Boxならではのメリットを4点紹介します。
Businessプラン以上なら容量無制限で利用できる
Boxはいくつかのプランに分かれており、契約時に選択する仕組みとなっています。中でも「Starter」プランを除いた「Business」プラン以上は、ストレージの容量が無制限であるため、使い放題が魅力です。
例えば、「クラウドストレージを契約したものの、容量がすぐにオーバーしてしまい、別のストレージサービスも契約しなければならない」などの最悪のケースを発生させずに済みます。また、容量を浮かせるために、過去のファイルを削除することもありません。
無制限でストレージを使えることは、ビジネスを大きく後押ししてくれるはずです。
セキュリティ性能が非常に高い
今や企業が扱うデータ量は膨大で、情報管理は企業にとって非常に重要な課題です。しかし、Boxのセキュリティの堅牢性は、高い評価を得ています。
その理由のひとつは、どのユーザーにどこまでの権限を与えるのかを、細かく設定できる点です。外部から不正にアクセスされたり、情報が流出したりするリスクを防げるため、安心して利用できます。実際にBoxは民間企業のみならず、各国政府機関からの信頼も高く、豊富な導入実績があります。
複数名でのファイル共有が簡単に行える
Box上にあるファイルやフォルダを複数のユーザーに共有する際、簡単な操作性はもちろん、その設定も細かな管理が可能です。
例えば、ユーザーは次の7種類に振り分けられます。
- 共同所有者
- 編集者
- ビューアー/アップローダー
- プレビューアー/アップローダー
- ビューアー
- プレビューアー
- アップローダー
引用元:Box Support ヘルプセンター「コラボレータの権限レベルについて」
これらは「部署」「人」「書類」ごとの変更も有効です。あらかじめこうした権限を振り分けておけば、組織としてセキュリティを守ることができるのはもちろんのこと、従業員も安心してクラウドストレージを利用できます。
多くのサービスとAPI連携できる
API連携とは、別のシステムやアプリケーションと、データや機能を連携させることです。これにより、かゆいところに手が届くような機能も扱えるようになります。
BoxにもAPI連携機能が備わっており、1,500以上のサービスやシステムの中から選んだ、自社に合ったものとの連携が可能です。例えば、チャットサービスやプロジェクト管理サービスなど、さまざまな幅広いジャンルがそろっています。また、API連携した際の契約書面も一元管理できるため、重複などの無駄遣いになるおそれもありません。
Boxとの連携にはHENNGE Oneがおすすめ
日本発祥のSaaS企業である「HENNGE(ヘンゲ)」は、Boxを含め「Microsoft 365」など、280以上のクラウドサービスを支える、セキュリティサービスを提供しています。
中でも「HENNGE One(ヘンゲ・ワン)」はIDやパスワードなどの一般的な認証に加え、IPアドレスやデバイス証明書などを組み合わせた、多要素認証が可能です。また、増え続けるSaaSを管理しやすくするため、SSO(シングルサインオン)にも対応できます。導入する際のサポートも豊富です。
さらにBoxの導入時にHENNGE Oneを連携させると、例えばメール送信時に添付したファイルが、自動でBox上にアップロードされるようになります。つまり、Box上で情報を一元管理できる点がポイントです。HENNGE Oneの主要機能である認証の仕組みによって、Boxがよりセキュアになることは言うまでもありません。
まとめ
Boxクラウドストレージには、Businessプラン以上でストレージの容量が無制限に使える他、複数でのファイル共有がスムーズで簡単に行えるなど、さまざまなメリットがあります。また、共有時の権限も細かく設定できるため、高度なセキュリティ対策にも役立ちます。
HENNGE Oneと連携すれば、多要素認証やシングルサインオンも可能になるのでおすすめです。クラウドストレージの導入を検討している場合は、Boxと併せてHENNGE Oneを導入したセキュリティ対策も視野に入れてみてください。
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