MDMとは? 導入のメリットや選ぶ際のポイントも紹介!

 2023.08.09  クラウドセキュリティチャネル

従業員が業務で使用しているモバイルデバイスの管理に手間とコストがかかりすぎていると頭を悩ませる企業経営者や担当者も多いのではないでしょうか。このような課題は、MDMを導入することで解決できます。本記事では、MDMの概要や導入するメリット、選定のポイントなどについて解説します。

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MDMとは?

MDMとは、Mobile Device Managementの略で、日本語ではモバイルデバイス管理と訳されます。スマートフォンやタブレットなどのモバイルデバイス(端末)を一元管理するためのシステムやサービスを指します。

従業員の数が多ければ多いほど、モバイルデバイスの管理は難しくなります。従業員の使用する各デバイスでは、業務用のアプリがインストールされたり、OSのアップデートが実行されたりと、さまざまな作業が行われています。管理担当者が個々のデバイスの利用状況を正確に把握することは難しく、不正利用につながるリスクを潜在的に抱えています。

このような事態を回避できるのがMDMです。従業員が利用するモバイルデバイスの管理業務を効率化し、セキュリティ強化も図れることが大きなメリットです。

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MDMの主な機能

MDMには、モバイルデバイスの紛失・盗難時にデバイスやデータの安全性を確保する機能が搭載されています。顧客の電話番号など、重要な情報が入ったデバイスの紛失・盗難は情報漏えいにつながり、企業としての信用を失いかねません。MDMには、遠隔地からモバイルデバイスをロックできるリモートロック機能や、設定した回数以上、パスワードの入力を間違えるとデータを消去する機能などが用意されています。

デバイスの一括管理機能も搭載しています。管理対象のすべてのデバイスに同様の設定を適用したり、OSを一斉にアップデートしたりといったことが可能です。業務用アプリやコンテンツの一斉配信、アプリの利用状況チェック、ログ管理といった機能も備えています。

位置情報の取得機能を備えた製品もあります。モバイルデバイスの現在地を割り出し、マップ上に表示することが可能で、万が一デバイスを紛失したときも安心です。

MDMを導入するメリット

多くの従業員を抱える企業であれば、業務で使用しているすべてのモバイルデバイスを個別に管理することは極めて困難です。MDMを導入すれば、大量のデバイスを一括管理できるため、業務を効率化でき、あわせてセキュリティも強化できます。

デバイス管理業務の効率化

MDMの導入によって、デバイス管理業務の効率化を図れます。MDMでは、管理画面からすべてのモバイルデバイスの設定を変更したり、アプリをアップデートしたりすることが可能です。管理対象のモバイルデバイスに個別対応する必要がなくなり、管理担当者の負担が軽減されます。

デバイス管理では、リスクにつながりそうなモバイルデバイスの利用を制限することも重要な業務です。例えば、従業員が不審なWebサイトから業務に無関係なアプリをダウンロードしたことによってマルウェアに感染し、情報漏えいにつながるかもしれません。

MDMを導入すれば、業務に不要なアプリのダウンロードを制限できます。従業員に対して個別に注意喚起したり、モバイルデバイスをチェックしたりする必要がありません。

セキュリティの強化

MDMは情報セキュリティ強化にも有効です。万が一、従業員が社外でモバイルデバイスを紛失しても、遠隔ロックで第三者が操作できないようにします。パスワードの入力を指定回数以上間違えるとデータを消去する機能を備えたサービスもあり、情報漏えいのリスクを大幅に下げられます。

怪しいサイトへのアクセスを制限することも可能です。フィッシングサイトをはじめ、情報の詐取を目的としたWebサイトにアクセスすると、重要な情報を抜き取られる可能性があります。MDMのフィルタリング機能を利用すれば、危険なサイトへのアクセスを制限することが可能です。

MDMソフトを選ぶ際のポイント

MDMソフトにはさまざまな製品がリリースされており、搭載されている機能や対応するモバイルデバイス、サービスの形態などが異なります。初期費用やランニングコストもまちまちであるため、導入する際にはどの製品が自社に適しているのか、子細に検討することをおすすめします。

機能性で選ぶ

MDMを選定する際には、自社が求める機能を搭載しているかどうかをまずチェックしましょう。機能の多さではなく、自社が使いたい機能が用意されているのか、自社の運用にマッチした機能を備えているのかを確認します。

例えば、従業員がプライベート用のモバイルデバイスを業務に使用している場合、業務用とプライベート用のデータを切り分けられるような機能が必要です。

実際にどのような機能が必要になるかは各企業によって異なります。導入してから、自社が求める機能が搭載されていないとなると、導入コストを無駄にしてしまう恐れがあります。あらかじめ、どのような機能が必要なのかを明確にしておくと、選定がスムーズに進みます。

サービス形態で選ぶ

MDMソフトのサービス形態には、大別してオンプレミス型とクラウド型の2つがあります。オンプレミス型は自社サーバーでMDMを運用するスタイルで、管理しやすいことが大きなメリットです。一方、導入コストが高額になる傾向があり、アップデートなども自社対応が必要なため、運用コストもかかることに課題が残ります。

クラウド型の大きなメリットは、オンラインで手軽に導入できることです。オンプレミス型に比べてスピーディーに導入でき、運用開始までの期間も短縮できます。アップデートやメンテナンスなどはベンダーが対応してくれるため、自社で行う必要がありません。

「なるべく手軽に導入したい」「コストを抑えたい」「MDMがどのようなものか試用してみたい」といった企業にはクラウド型MDMソフトの導入をおすすめします。サービスによっては、無料のトライアルが可能なものもあり、導入前に機能や操作性をチェックすることが可能です。

対応するデバイスや、OSから選ぶ

MDMソフトやサービスによって、対応するモバイルデバイスやOSは異なります。MDMを選定する際には、対応デバイスとOSをチェックしておきましょう。

例えば、部署によって使用しているモバイルデバイスが異なっていたり、異なるOSのデバイスを使っていたりすることもあります。あらかじめ対応デバイスとOSを確認していないと、導入後に社内で一括管理できないモバイルデバイスが出てきてしまうかもしれません。

スマートフォンやタブレットのOSはApple社のiOS、Google社のAndroid、Microsoft社のWindowsの3つが一般的です。これらのOSに対応できるソフトかどうかをチェックすることをおすすめします。

全体を適切に管理するためのおすすめツール

モバイルデバイスのセキュアな活用にはMDMだけでなく、HENNGE OneのようなIDaaSの導入がおすすめです。HENNGE Oneは、さまざまなクラウドサービスを横断したセキュリティ対策が可能なSaaS認証基盤です。

HENNGE Oneの導入によって、MDMを導入していない私用デバイスからの社内システムへのアクセスを制限できるほか、従業員はわずらわしいIDやパスワードの管理から解放されます。

HENNGE Oneは多くのMDMサービスとの連携も可能なため、MDMを容易に導入でき、運用の手間やコストを抑えられます。

まとめ

MDMは、企業のモバイルデバイスを一元管理できるソフト、サービスで、導入することによって管理業務の効率化や情報セキュリティ強化などのメリットを得られます。製品によって異なるものの、リモートロックやセキュリティ対策、アプリ管理などの機能を備えています。MDMを選ぶ際には、自社が求める機能が搭載されているかを確認し、サービス形態や対応デバイス、OSなどもチェックしましょう。

HENNGE Oneであれば、さまざまなクラウドサービスを横断したシングルサインオンが可能で、クラウド型MDMサービスとも連携しているため、おすすめです。

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