リモートワークに必須のツール15選

 2023.08.09  クラウドセキュリティチャネル

近年、働き方改革の推進により話題となることが多いリモートワーク。満員電車の改善に効果が見込めるなど多くのメリットがある一方で、コミュニケーションの欠如やセキュリティリスクなどの課題も多く残ります。この記事ではリモートワークを上手く導入し活用していくために必須となるツールを紹介します。

リモートワークを導入するメリット

リモートワークとは、オフィスに通勤せずに自宅などで仕事を行う働き方のことです。通勤時間の削減や育児・家事との両立など、従業員にとって大きなメリットがあるのはもちろん、企業にとってもメリットがあります。リモートワーク制度を導入する代表的なメリットを4つ紹介します。

オフィス・通勤コストの削減

従業員すべてをリモートワークにせずとも、一度に出社する人数を一定数にすることで広大なオフィスが不要になります。また通勤手当も削減することができるので、人件費や維持費のコスト削減が可能です。

優秀な人材の確保

リモートワークは、オフィスの所在地にとらわれない働き方です。居住地の都合や育児など家庭の都合で出社が困難な人材を、積極的に採用することができます。これにより従来の働き方では確保できなかった、優秀な人材を見つけられる可能性が高まります。

生産性の向上

これまで移動や待機することにあてていた時間を業務時間にシフトできるため、生産性の向上が見込めます。また、従業員が自身の予定に合わせて時間の管理を柔軟に行えることでプライベートの時間も確保できるようになり、相対的にモチベ―ションも高まります。

新型コロナなど危機や災害時に有効

多くの企業が新型コロナウイルス(COVID-19)の流行でリモートワークに踏み切ったように、感染症や災害により出社が困難な状況でも業務が滞りなく行えます。これまでツールやノウハウの蓄積がなくリモートワーク移行がスムーズに行えなかった企業も、今後に備えて準備をしておくとよいでしょう。

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リモートワークを導入する課題とは

リモートワークは新時代の働き方として非常に有用な制度ですが、基本的にオンライン上のやり取りがメインとなるためいくつか課題もあります。よく挙げられるのが、コミュニケーション不足です。面と向かって会話する機会が減ることで、信頼関係が構築できない、適正な評価ができないなど、業務に支障が出る可能性が指摘されます。

また社内情報を自宅などに持ち出すことになるので、セキュリティリスクは高まります。

さらに勤怠管理やマネジメントがしにくくなるなどの問題もあり、これまで以上に自己管理能力やITリテラシーの有無など個人へ委ねる部分が増えることで管理上のデメリットが生まれる可能性が高くなります。ただしこれら課題は、さまざまなツールを活用することで解決できます。

コミュニケーションの課題を解決するツール4選

リモートワークにおけるコミュニケーション不足の解決には、ビジネスコミュニケーションツールが役立ちます。コミュニケーションツールとは、チャットアプリやビデオ会議アプリなど、会話に代わる情報伝達手段として用いられるツールです。リモートワークだけでなく、通常の社内業務を円滑にすすめる助けになるツールも多数あります。ここでは代表的なコミュニケーションツールを4つ紹介します。

「Microsoft Teams」チャットだけでなく Office 365にも連携

「Microsoft Teams」は、Microsoft社が提供するチャットツールです。基本的なチャット機能に加え、ファイル共有や通話、ビデオ会議機能も搭載。とくに各種 Office 365ツールとの連携機能が特長です。OutlookやPlanner、Excel、PowerPointなどの利用頻度が高いツールも、すべてTeams内からアクセスできます。モバイルアプリもリリースされているので、どこにいてもスマホやタブレットから会議や通話に参加可能です。これらの機能は、すべて無料版でも利用できます。

「Chatwork」チャットツールで社内外のコミュニケーションを円滑にする

「Chatwork」はチャット機能に特化した、ビジネスコミュニケーションツールです。Chatworkの特長は、アプリにタスク管理機能が内包されている点にあります。他のアプリと連携しなくても、チャットでタスクを共有・登録ができます。モバイルアプリも提供されているので、外出先からもチャットに参加したり、タスクの確認が可能です。無料版でも基本的な機能は利用できますが、グループチャットだと最大14人までしか参加できません。ビジネス利用なら1ユーザーあたり400円/月のパーソナルプランまたは、1ユーザーあたり500円/月のビジネスプランがおすすめです。

「V-CUBE Gate」万全なセキュリティ機能

「V-CUBE Gate」は、高いセキュリティ機能が特長のビジネスチャットツールです。このツールは単体では利用できず、同社の提供する「V-CUBE Gate ONE」を契約することで利用可能です。V-CUBE Gate ONEは、3つのビジネスコミュニケーションツールがパッケージングされたプランです。「V-CUBE Gate」は情報共有、「V-CUBE ミーティング」はWeb会議、「V-CUBE セミナー」で製品紹介やオンデマンド配信ができます。V-CUBE Gate ONEひとつで、リモートワークだけでなく、ほとんどの業務が快適になります。利用料金は1IDあたり11,000円/月です。

「Typetalk」チームディスカッションに最適

「Typetalk」は、ヌーラボが提供しているチャットアプリです。利用頻度の高いトピックをピン留めしたり、メッセージに対して「いいね」をつける機能があります。また絵文字やgif画像にも対応しているので、楽しくコミュニケーションをとることができます。ただしこのアプリ単体では、チャットとファイル共有機能しかありません。同社が提供する管理ツール「backlog」や作図ツール「cacoo」と連携することで、機能を拡張させることが可能です。機能がやや限定的ですが料金は低く設定されており、有料版でも1ユーザーあたり200円/月ほどです。

ファイル共有や情報共有の課題を解決するツール5選

会議ツールやチャットアプリを導入するのはもちろん、業務の進捗把握を正確に行うためにも、ファイル・ナレッジ共有ツールは必須です。ここでは情報共有に役立つ代表的なツールを5つ紹介します。

「Google Drive」Googleが提供するストレージサービス

「Google Drive」は、1アカウントにつき15GBまでのファイルを無料で保存できる、オンラインストレージサービスです。オフィスファイルをオンライン上で編集・保存できるので、複数人での作業に向いています。ファイルごとに編集権限を設定できるので、業務に合わせて権限を変更したり、編集ミスを減らしたりすることもできます。無制限でファイル共有ができるビジネス版は、試用期間1ヶ月は無料で使用可能です。

「Dropbox Business」パワフルな拡張機能

「Dropbox Business」は、ファイル共有ツールとして広く使われる「Dropbox」のビジネスモデルです。月額1,250円で、2TBまでファイルを保存できます。多くのユーザーに長く使われており、ユーザビリティーの高さが魅力です。一方オンライン上でのファイル編集には対応していないので、オンライン上で複数人による作業が想定される場合は、「Google Drive」がおすすめです。こちらも1ヶ月の無料期間が設けられています。

「Confluence」全てのタスクを1カ所で作成

「Confluence」は、ドキュメントの作成や議論など、チームでの業務を補助するナレッジ共有ツールです。製品要件やマーケティングプラン作成まで、さまざまなプロジェクトに利用できます。ツール内にいくつかのテンプレートが用意されているので、1から作成する手間も省けます。スタンダードプランの利用料金は、1ユーザーあたり600円/月となっています。

「DirectCloud-BOX」安全かつ効率的にファイルを共有

「DirectCloud-BOX」は企業向けの、高セキュリティファイル共有ツールです。ファイルの暗号化をはじめ、デバイス認証や同時ログイン制限によりデータを保護しています。また1度に10GBまでのファイルを送信できるので、大容量のムービーなども共有できます。月額90,000円~のビジネスプランでは、ユーザー数無制限で利用可能です。

「Scrappbox」教育機関から大企業まで幅広く利用

「Scrappbox」は、従来のフォルダなどの階層分類管理の煩雑さをなくし、「ページ間リンク機能」を搭載したナレッジ共有ツールです。文中の単語を[カッコ]で囲むことでリンク化され、必要なデータを見つけやすくなっています。これによりフォルダの構成などの負担を減らすことができます。ビジネスプランの利用料金は、1ユーザーあたり1,000円/月です。

勤怠管理の課題を解決するツール5選

リモートワークでは、オンライン上で打刻できるクラウド勤怠管理ツールがおすすめです。ツールによっては、人事管理や給料計算を自動で行ってくれる機能が付帯しているものもあります。また、リモートワークでは従業員の勤務態度や働く様子が確認できないこともネックとなります。それらを解決するために労働環境を見える化するサービスも登場しています。ここでは5つのツールを紹介します。

「jinjer勤怠」業界最高水準の機能を実装

「jinjer勤怠」は、複数の機能を備えた勤怠管理ツールです。メイン機能の勤怠管理では、PC・スマホ・タブレットからの打刻が可能。休暇申請・承認もこのツールだけで可能です。勤怠管理と紐づけた人事管理・自動給与計算など、幅広く活用できます。利用料金は、1ユーザーあたり300円~。

「IEYASU」シンプルで利用しやすい

「IEYASU」は、完全無料の勤怠管理ツールです。WebブラウザやICカードによる打刻はもちろん、slackやLINEと連携させればこれらのアプリからも打刻可能です。日次勤怠はリアルタイムで確認でき、月次勤怠もグラフで可視化されます。また給与明細を作成することもできます。

「KING OF TIME」多様な打刻方法

「KING OF TIME」は、パスワードや生体認証など多様な打刻方法が選べるツールです。打刻情報はオンライン上でリアルタイムに確認でき、リモートワーク化でも社員の日時勤怠が即座に把握できます。休暇申請・承認もブラウザ上で可能です。利用料金は、1ユーザーあたり300円/月。30日間のトライアル期間もあります。

「ジョブカン勤怠管理」勤務形態や雇用形態など細かな運用が可能

「ジョブカン勤怠管理」は、導入企業5万社以上、クラウド型勤怠システム業界No.1の実績を持つツールです。出勤管理やシフト管理、休暇管理をシンプルなUI・操作性で使えます。料金は、1ユーザーあたり200円/月。1ヶ月の無料期間があるので、まずは試してみるとよいでしょう。

「ベストテレワーク」労働状況を可視化する

「ベストテレワーク」は労働状況の可視化と、情報漏洩リスクの低減を徹底するためのツールです。従業員のPC画面を24時間録画し、作業内容をいつでも確認可能に。また指定URL以外のインターネット利用・メール利用を不可能にし、物理的に情報漏洩しない仕組みを構築しています。サービス利用料は、20,000円/月。また、従業員用のPCは貸し出しとなり、1人あたり別途7,000円/月に設定されています。

サーバー資源を最大活用でき、セキュリティを高めるVDIツール

VDI(仮想デスクトップインフラ)とは、デスクトップ環境を仮想化してサーバーに集約することです。従業員の使用する端末からは、ネットワークを通じて利用します。サーバー側で情報を管理するので、端末側にはデータが残らず、情報漏洩リスクを低減することが可能です。

マイクロソフト社から2019年に発売された「Windows Virtual Desktop(以下WVD)」は、Microsoft Azure 上でVDIを提供するもので、Windows 10のマルチセッションやOffice 365の組み合わせが可能です。Azuruの強固なセキュリティに加え、Office 365の多要素認証や情報漏洩ガード機能が加わり、より堅牢なセキュリティを実現しています。 WVD導入にあたっては、Azureの共有型ホストWindows Enterprise E3が必要となり、市場価格は1ユーザーあたり月760円。この他、仮想マシン費用や管理プレーン費用などが必要です。

まとめ

リモートワークが新たな働き方として定着しつつある一方でコミュニケーション、情報共有、勤怠管理などこれまでの働き方では生まれなかった課題が顕著に表れてきています。ここで紹介した課題解決を手助けするツールを上手に活用していくことで、業務を円滑にまわすことができ生産性の維持や向上につながるでしょう。

一方で、多くの社員が自宅やサテライトオフィスなどからアクセスする機会が増え、セキュリティ対策も十分に配慮する必要があります。

このような企業担当者の悩みを解決するセキュティーサービスが「HENNGE One」です。Microsoft 365, Google Workspace, Salesforceなどに代表されるクラウドサービスが企業に普及し便利になった一方で、製品ごとにセキュリティ対策を施すのは大変な労力が必要となります。

HENNGE Oneでは各クラウドサービスに対して、シングルサインオン, ユーザアカウント管理, パスワードポリシー設定, アクセスポリシー設定, アクセス状況監視を一つの管理コンソール画面で管理することができ、クラウドサービスに対して企業が求めるセキュリティポリシーの標準化をサポートします。

さまざまなクラウドサービスをご利用中の企業の皆様は、ぜひこの機会にHENNGE Oneを検討してみてはいかがでしょうか。

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